あべのハルカス展望台から見た夕景

【作賓情報】
サイズ 673mm x 520mm
ステッチ数 1,181,342針
色数     60色
写真撮影  樋口 裕子

本作品はあべのハルカス展望台から沈んでいく夕日を撮影した時の写真をモチーフにフォト刺繍作品にしました。

私はフォト刺繍作品を作るときに気をつけていることがいくつかあります。技術的には「無駄なステッチを削除する」、そして表現する上で最も気にしていることは「明るく作る」ということです。

ステッチの構成にもこだわり、明るく表現することにも最新の注意を払ったこの作品は良くも悪くも自分らしい作品になったかなと思っています。

この作品で一番気に入っている部分は雲の隙間から見える夕陽です。完成した作品を見ると真っ白に見える夕陽ですが、この部分に使った糸は白い糸ではありません。この部分は光の強さを表現したいので白っぽく見えながらも強く主張してくる糸が必要になります。

これは糸の色だけではないと思うのですが、見本帳で見るときと、巻いている状態で見るとき、そして刺繍した時で見え方がかなり違う糸も多いです。そういう糸の色が組み合わされて作品になっているので、私が想像した通りの色合いで出来上がるのかは完成するまで分かりません。

作品の全体的な印象として、全て想像通りの作品になったとは言えませんが、とても趣深い作品になったなと思います。

ギャラリーアーカイブ