成人式

サイズ:縦297×横420㍉ 色数:65色  ステッチ数:531883

今回は久々に人物の作品です。私は作品として人物のフォト刺繍はほとんど作りませんが、今回は依頼者の方から特別に許可を得て掲載することにしました。

この作品は1枚の画像から被写体の部分と、背景の部分を切り分けた後、別々にステッチを発生させました。

その後、被写体の部分のステッチは、顔と手、傘と着物の2つのデータに切り分け、最後に背景のデータと合成して作っています。

角パーツに分離させることの利点は色合わせが易しくなります。本作品の場合だと1枚の画像をそのままステッチ変換した時は、顔の色と背景の色が同じになっていました。

こうした場合、一般的には画像編集でコントラストを変えるなどして対応することが多いと思いますが、私はステッチの分割と編集を好んで行います。

私はステッチの生成に刺繍PRO、編集と糸の色合わせにタジマDG 16という2つの刺繍データ作成ソフトを使ってフォト刺繍を作成しています。

ステッチの切り分けができる最大の利点は選ぶ糸の種類を増やすことができることです。これによりねらった部分に自分なりに最適化した糸を配色することが可能になります。

しかし、デメリットもあります。非常に手間がかかります。しかもフォト刺繍は普通に作る場合、ソフトが糸も選んでくれます。糸を自分で選ぶ習慣がないクリエーターの場合、限られた糸でグラデーションさせるのには多少の経験と勘が必要になります。

また、私の作り方だと糸の種類を非常に沢山必要とします。私は現在 約700色の糸を所有しています。7年間コツコツ増やして来た結果ですが、フォト刺繍用に使用する糸は同じブランドの刺繍糸でも微妙な色合いの糸が必要になります。

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