渓流

フォト刺繍作品　『渓流』
40色 　サイズ281.5 × 187 ｍｍ　ステッチ数240,064針
1280色が登録された糸リストを用いてソフトに変換させるだけで作り上げてしまう「ちょこっとフォト刺繍」。第３弾は『渓流』です。編集を一切しないでここまで表現できることが分かると刺しゅうPRO１０にできるだけ多くの色情報を登録させることの重要性が理解できると思います。しかしここで私には一つの疑念が生まれました。「ただ変換させるだけで作ってしまったモノに芸術性は宿るのだろうか」私がこれまで様々な画像をテーマに作品紹介をしている理由はフォト刺繍の芸術性を知って欲しいからではありません。私が皆さんに知ってもらいたいのは「ソフトと刺繍機を用いた技術でどこまで写真のように表現できるのか。そして、その可能性の追求」にあります。そして、『本栖湖の朝』『ねこ』『渓流』は純粋に今ある技術だけで完成させた作品としてこれまで私が作ったものの中で最高峰の作品です。３作品に共通している点は「色に対する私の主観が入っていない」ということです。つまり、誰でも同じクォリティで作ることができます。これら３作品で私が皆さんに伝えたいこと、それは「ソフトに多くの色情報を与えるだけで作品のクォリティを一定のレベルに引き上げることができる」ということです。