2017年のフォト刺しゅう

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2017年も残りわずかとなりました。今年1年のフォト刺しゅう作品を振り返ってみましょう。
フォト刺しゅうを通じて今年一番大きな出来事は私自身がクリエーターとして名乗るようになったことです。これは刺繍機の販売、刺しゅうビジネスのコンサルティングという自分の仕事とは関係なくフォト刺しゅう作品をこれからも作り続けていくという決意の表れでもあります。
さて、作品についても振り返ってみましょう。このサイトのトップページはそれ自体がギャラリーになっているので、過去4年間に私が作成したフォト刺しゅう作品のほぼ全てが掲載されています。現存12天守シリーズから始まって、現在に至っていますが、技術の向上と進歩が目に見えて分かるようになってます。2017年の作品は『光の道』からはじまりましたが、実はこの段階ではまだ技術的には手探りな部分があって半信半疑で作っていました。ある程度自信を持ってフォト刺しゅう作品を作れるようになったのは秋以降、人物のフォト刺しゅうを再び作るようになってからなので、つい最近のことになります。『光の道』、『枝垂桜』あたりは「大丈夫かな?ちゃんとできるかな?」と不安を抱えながらできた作品を見て安心するという感じで作り、次の『階段を登る人』、『MINI』では「あ、この方法なら上手くいくんだ。」という手応えを感じながら作りました。『階段を登る人』と『MINI』は偶然ですが、新しい場所へ旅立っていくというコンセプトになっています。『階段を登る人』は私自身の思い入れが強い作品です。今は亡き父への思いを込めた作品です。『MINI』は『階段を登る人』ほど重くはありませんが、新しい車に乗り換えることになったこの車の持ち主が、新しい持ち主へ渡っていくことを偲んだ作品になっています。『高速道路から見える夕焼け』と『高速道路と雲』は妻に写真を撮影してもらってフォト刺しゅうにしました。これからも道路から見える景色のフォト刺しゅう作品は増やしていきたいです。夏以降は私自身の作品づくりというよりも、実験的な要素が続く作品をつくりました。このサイトに掲載していませんが、人物を2作品つくりました。最初にモノクロの女性を作り、それを見た会社の同僚から「カラーの人物を作ってほしい」と依頼されて作りました。2年間、人物のフォト刺しゅうは避けていたのですが、私自身の技術がどこまで上がったのかを知る意味もあって挑戦しました。結果的にこの人物のフォト刺しゅうが上手くできたことで、フォト刺しゅうクリエーターを名乗る決心がつきました。『ジーンズストリート』はカメラの効果が糸で表現できるのかを確認するためと、同じ時期に岡山県倉敷市でイベントを予定してたので展示用に作りました。『国宝!石清水八幡宮』はフォト刺しゅうクリエーターと名乗ってから最初の作品になります。だからといって何か特別に変わったのではありません。ただ、以前よりも自信を持って作った作品です。気負い過ぎたのか3回も失敗したのですが・・・
次に、技術・テクニックの方面も振り返ってみましょう。まず、使用する糸をポリエステル糸からレーヨン糸に変更しました。より繊細な色表現するためには色の種類が豊富なレーヨン糸の方が適しています。ハイブリッド的に混ぜて使用することも考えましたが、データーとして画面に映し出されている色と実際の糸の色に明確な差があることから全ての糸をレーヨン糸に切り替えました。現在の私のやり方は色合わせをコンピューターに一部頼りつつ、使用する糸は自分の感覚で決めています。この方法は私には合っているのですが、50色全部自分で決めていくとなると中々大変な作業ですし、人物の肌のように僅かな色の差で輪郭や影を表現しているものに関しては大変集中力の必要な作業になります。しかし、ここは一切手の抜けない作業です。何日か掛かることもあります。ステッチデーターの編集に関しては必要に応じて行っています。ステッチデーターの発生については刺しゅうPRO10、編集・合成・色順の並べ替えはDG15で行っています。他のクリエーターの方でこうした作業を行っている方がいらっしゃるのか不明ですが、編集などの作業は慣れたソフトウェアで行うのが良いでしょう。私の場合はDG15です。
最後に来年の作品づくりですが、1作は超大柄を作ろうと決めています。できるだけ早いうちから始めようと考えています。そして、個展もできればやりたいです。そのためにも作品づくりを頑張りたいです。

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