水を表現する

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フォト刺繍クリエーターの樋口大(ひぐちだい)です。
刺繍で写真のように表現するフォト刺繍。身近な風景写真などを主なテーマとして作品制作をしていますが、たまに現時点での自分の表現力の確認のため、風景以外の題材でフォト刺繍を作る時があります。

今回作ったDrop of Waterもその一つです。
こうした水面や雫を糸でそれと分かるように表現するにはどのような配色にすれば良いのか、刺繍データにどの程度編集を加えるのかが重要になってきます。

私は作品の大きさによってどの距離から作品を見た時に最適に見えるのかを考えて編集しています。
Drop of Water はA4サイズ。
実は小さな作品ほど細かな編集が必要だと考えています。

大作の場合、作品全体を遠くから見ることになるのである程度の編集で問題ありません。
しかし、小さな作品の場合は自分の手にとって見たときのステッチの美しさも重要になります。

今回は水を表現するというテーマでしたが、同じことが人物や動物のフォト刺繍にも当てはまると私は考えています。
私が理想とするフォト刺繍は遠くから見た場合だけでなく、近くで見ても美しい。
距離の違いで作品の印象が変化するフォト刺繍だからこそ、どこから見ても美しい作品にするにはどうすれば良いのかを日々考えながら挑戦しています。

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