羊蹄山のフォト刺繍。
元の画像 iStockから。
作品サイズ 横297㍉ 縦420㍉
色数 45色
ステッチ数 約500,000ステッチ
制作日数 約1か月
刺繍機 TMEZ-S1501C(360×500)S
刺繍時間 2日半
羊蹄山をモチーフにしたフォト刺繍。ずいぶん時間がかかってしまいました。
これという画像になかなか出会えず、気が付けば1年近く経っていました。
このフォト刺繍は大きくわけて2つ表現上難しいところがあります。1つは羊蹄山にかかっている雲。2つめは雪の陰影です。全体的に白が多い画像をフォト刺繍する場合は繊細な糸選びが必要になります。フォト刺繍で表現できる白は2色。概ね2色の糸で空の雲、羊蹄山の雪、地面の雪を表現・・・・・できません。
白を際立たせるために影の部分にどんな色の糸を使用するのかが、決め手になります。
この作品は雪の影を青系統の色で表現しています。意図的に元の画像とは違う色合いに編集しています。刺繍糸の色はずいぶん偏りがあり、赤、青、緑は豊富にそろっている一方で黄、橙、グレーなどはかなり限られます。つまり、そのまま刺繍データにした場合、表現できない色合いがあるということです。
先述した、白、黒に関しては、そもそも刺繍ソフトが細かな陰影を認識できません。
従って、真っ白や真っ黒のフォト刺繍は画像編集の段階で大胆に色調を変える必要があります。
そして、その画像編集についてですが、これまで、どちらかというとあまり気にしなくても良いと記述してきました。しかし、実際の私はフォト刺繍をはじめた初期の段階から画像編集を駆使しています。
ただ、私が画像編集をしているのは刺繍ソフトに色合いを認識させたいからではありません。
刺繍ソフトでは認識してくれない領域の色を認識させて、グラデーションさせるために必要なステッチの領域を作り出すためです。画面上では真っ白や真っ黒に見えても、ステッチがしっかり構成されていれば元の画像を見ながら最適と思われる糸を選べば良いのですから。
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