※2021年8月16日に掲載した「フリーフォト刺繍」の本文がなくなってしまったので、書きなおします。
フォト刺繍は画像を刺繍ソフトで変換して作成します。
その時、自動的に使用する糸も割り当てられるのですが、実際に刺繍するとイメージ通りに色が合わない。
だったら、自分で糸を選べば良いと考えて、データ変換の時に使用する糸リストを自作して刺繍ソフトが選んでくれた糸の色を見ながら糸を選んでいくことで私のフォト刺繍のクォリティは劇的に向上しました。
基本的には現在でも上記の方法でフォト刺繍を作成しているのですが、2020年当時の私はもう一つ別の方法でフォト刺繍を作成できないか模索していました。それが、これから説明する「フリーフォト刺繍」です。
簡単に説明しますと、画像を見た時に即興で糸の色を選び、その時使用する糸の情報だけで刺繍ソフトに画像変換させます。配色まで刺繍ソフトに任せてしまうと、あとで色順を見た時、自分では理解不能な色の糸が使用されていたり、画像によっては「こんな色使われてないのになあ」と思うような色の糸が含まれているなど、私には謎の要素が多いフォト刺繍になってしまいます。
複雑な色構成で写実的なイメージを作り出すという観点から考えると複雑な要素がフォト刺繍に深みを加えていると言えるのですが、自分で色を作る絵画と違うので、あまり複雑な構成だと暗く、重厚になり過ぎます。糸は一見すると薄く淡い色に見えても、いざ刺繍すると私が想像する以上に自己主張が強いです。
自己主張が強すぎるのでパッと見るだけなら良い感じに見えたとしても、じっくり見たらしんどくなってくると私は感じています。
できるだけスカッと作りたい。明るく、長時間見てもしんどくない。
そういうフォト刺繍を目指そうとした時に思いついたのが、フリーフォト刺繍です。
自分の感覚で、自分に見える色の糸だけを使ってフォト刺繍を作る。そうして完成したのが下記の作品です。
この作品の紹介記事では技術的なことは一切記述していませんが、この作品こそ、自分が見た風景を自分で選んだ糸だけで作ったフォト刺繍になります。
当時の私は「フリーフォト刺繍を極める!」つもりだったのですが、残念ながら現在ではフリーフォト刺繍では作品を作っていません。実はフリーフォト刺繍は目を酷使することから、めまいや頭痛、吐き気など、体に変調を来しました。また、私の配色と刺繍ソフトの演算が上手くシンクロしないとまともなステッチを形成してくれないなど、HighWay Sunsetを完成させた以降はなぜか刺繍データそのものが作れなくなりました。
あまりに体調が悪くなるので、そこまで無理して作ることはないと判断し、今日に至るのですが、フリーフォト刺繍を提唱している身としては、再び挑戦したい気持ちは持っています。体調をしっかり整えて挑戦しようと思います。
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