今年の8月に熊本へ旅行した時に撮影した夕日。ただ夕日だけなら作品にしようと思わなかったのですが、ちょうど橋の上に差し掛かった時に見た川(白川)に映る雲が何とも幻想的で、絶対に作品にしようと心に決めていました。
技術的な話としては今回は使用する生地を黒のフェルトにしました。フォト刺繍は概ね白のフェルトで行うのですが、今回は夕方の景色なので全体的に暗めで仕上げたいなと考えています。
それに加えて以前から考えていたのですが、画像処理もデーター作成も黒の背景を使用している私にとって、刺繍の時だけ白フェルトを使用することに疑問がありました。ただ、人の肌などは白の背景の方が合っていますし、フォト刺繍自体がぎっしり詰まって縫われているのではありません。従って、下地の色は重要だと考えています。人物や明るい系の作品ではまだ黒フェルトは使用したことがないのでどこかの機会に挑戦してみたいと考えています。
さて、この作品は横693㍉縦520㍉、色数47色、ステッチ数1324000針。かなり大きめサイズですが、少し迫力を出したくていつもより大きめで作成しました。このように思い入れの強い作品は完成すると思い入れの強さに反してがっかりすることも少なくありません。気負った部分が作品に出なければ良いなと思います。