【作品情報】
サイズ : タテ71cm ヨコ95cm
色数 : 54色
ステッチ: 260万ステッチ
京都府八幡市にある宇治川、木津川、桂川の3川が合流するところにある背割堤。その堤防には桜の木が植えられており、近年は桜の名所のひとつとして遠方からも訪れる人の多い場所です。
2019年3月に『背割堤の桜』というフォト刺繍作品を発表して以来、この背割堤地区を題材にした作品がいくつか出来たのですが、本作品もその中の一つです。
背割堤の桜並木は折り返し地点まで1.4kmほどあり、全景を作品にするのはドローンなどで空撮するしかありません。しかも過去の台風の被害にも遭遇したことで、最盛期のような風景に戻るには数十年を要するといわれています。
しかし、それでも場所によっては被害に遭う以前の雰囲気を残している部分もあって、今回の作品はそうしたところにフォーカスして刺繍作品にしてみました。
作品制作の題材にした写真は2019年11月某日に撮影したもので、2018年に受けた台風の傷痕もまだ生々しいところもあったのですが、自然の営みは私にはゆっくりに見えたりするものの、その歩みは確実で力強さを感じました。
2020年、私たちは大きな苦難に遭遇しました。これからも続きます。
しかし、この作品を見ていると、「それでも一歩一歩、しっかり前に進んでいこう。」と語りかけてくるような気がします。
『秋の背割堤』は私にとってそんな作品です。
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